ハスキーボイスと美貌そして、みごとな歌唱力が魅力のボニー・タイラー。
1978年のヒット曲「愛は哀しくて」(It's a Heartache イッツ・ア・ハート・ウエイク)
もちろん「愛のかげり」、「ヒーロー」などの代表ヒット曲もあるが、この「愛は哀しくて」はまさにボニーの為にある曲である。とはいうものの、女ロッド・スチュワートといわれただけに、ロッドの歌うこの曲も捨てがたい。
どちらもハスキーボイスが売り物だけにとてもこの曲に合う。
生ギターのリズムがとても心地よい曲で、ベースギターのさりげない音調と軽やかに刻むドラム。バックに流れるストリングスと後半にじゃまにならないくらいのエレキギターの音色。そしてボニーのハスキーボイスと圧倒的に存在感のあるボーカルがあいまってすばらしいサウンドを聴くことが出来る。
何度聴いても、飽きのこないメロディ、悲しげであって、または、これから始まる予感を想像させる何か元気を注入してくれるナンバーである。
静かなピアノのもと、ハスキーさをおさえて、透き通った歌声で始まる「愛のかげり」(Total Eclipse of the Heart )
胸の内の思いをグっとこらえている人の代弁をしているようなとてもやさしく力強い曲である。
1983年リリース、ボニー・タイラーの「スピード・オブ・ナイト」
1978年の「愛は哀しくて」以来のヒットだったと思うが、ボニーの健在ぶりを発揮したアルバムである。
1曲目の「雨を見たかい」と最後の9曲目「フロム・ザ・ハート」はそれぞれ、Creedence Clearwater Revival(クリーデンス・クリアウォーター・リバイヴァル)、ブライアン・アダムスのカバー曲であるが、「雨を見たかい」は本家のC・C・Rをも食ってしまいそうなロックソングになっていて、多分、ボニーはこんな曲が歌いたくてたまらないといった感じでボーカルはシャウトしているし、ノリにノリまくって歌っているのが伝わってくるナンバーである。
ブライアンのカバーである「フロム・ザ・ハート」はこちらはみんなで歌えるような曲でブライアンも気持ちよく歌っており、もちろんボニーも気持ちよく歌っている雰囲気があり、心地よいナンバーだ。
アルバムタイトルでもある「スピード・オブ・ナイト」(Faster Than the Speed of Night )
はハードなロックン・ロールナンバーでロックシンガーであることをアピールするための曲という感じではあるが、シャウトするハスキーボイスはボニーならではの特権です。
7.「ティアーズ」 極上のバラードナンバーである。心のそこから歌い上げる歌声はグっとひきつけられる曲である。
ロックンロールあり、メロドラマ風バラードソングありとボニー・タイラーのセンスと歌は女性ボーカリストとしていや女性“ロック”ボーカリストとしてすばらしいアーテストだと思います。