イギリスの伝説的ロックバンド、ザ・フー
今なおステージに立ち続けるその姿は永遠のロックスターである。
今月、来日公演もあり、また、彼らの軌道を追ったドキュメンタリー「ザ・フー アメイジング・ジャーニー」も公開される。1967年に結成。ギターをたたき壊したり、ドラムを転がしたりと破壊的なステージでも熱狂させた。
「元祖パンクバンド」「史上最強のライブバンド」ともいわれたザ・フー。いくたびかの対立からの解散の危機を迎え、そして、キース・ムーン(ドラム)、ジョン・エントウィッスル(ベース)の死去。
しかし、ピート・タウンゼント(ギター)、ロジャー・ダルトリー(ボーカル)らは勢力的に今もなお健在である。
「爆発的なパフォーマンスは、その後のすべてのポップミュージックに影響を与えた。強烈な個性をぶつけあった4人は、まさにロック界のパイオニアだった」~ ラーナー監督

ライヴ・アット・リーズ~25周年エディション
UNIVERSAL INTERNATIONAL(P)(M) (2008-08-02)
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テーマ:'70年から'80年の洋楽 - ジャンル:音楽
プロデューサーのグリン・ジョーンズのアイデアによるシンセサイザーの導入により、音の広がりといおうか、新たなエネルギーを得たようなザ・フーのサウンドスタイルを確立させたようなアルバムである。
といっても2曲目の「バーゲン」ではストレートなロックンロールを聴かせてくれる。シンセもひかえめでキースのパワフルなドラミングが心地よく、静から動への切り替えしがアクセントとなっている。
最初の曲に戻り、「パパ、オライリー」から早速、シンセサイザーの響きから始まり、そして、重圧なロックへと変身するナンバーで、ロジャーのボーカル、ピートのギターが元気いっぱいに展開されるナンバーである。曲全体に終始、シンセの無機質な音が挿入されており、若干気にかかるというか、しつこいような感じに聴こえるが、それが逆にここちよいのかもしれない。
8曲目の「ビハインド・ブルー・アイズ」はフォーク・ロックというスタイルが印象的。生ギターにボーカル、コーラスとシンプルなサウンドを聴かせてくれる。とここで気を抜いていると一気にロックなサウンドにに変わり、サラリとストレートパンチをかわして終わるようなナンバーである。
そして、9曲目の「無法の世界」はアルバム最初の曲「パパ・オライリー」に共通するよな作品でもある。
シンセサイザーのロボット的なソロから始まり、ギターの突然の響きによって目がさめて本来のロックンロールを演奏し始めるといった感じのするナンバーである。このアルバムを代表するかのごとく、ストレートでなお且つパワフルなロックサウンドとシンセサイザーの音が一体となった聴き応え十分な曲である。(テレビでアメリカの某ドラマのエンデングに使われていたような・・・)
エネルギッシュでパワフル、それでいてちょっとプログレッシブな面ものぞかせるサウンド。ロジャーの独特なボイストーンとピートの奏でるギターワーク、キース・ムーンの無差別な?ドラミングとこの時代のロックシーンをひっぱてきた貴重なバンドでもある。