1978年リリース、U.K.のファーストアルバム
『憂国の騎士』
エマーソン、レイク&パーマーとイエスを合体させジャズのスパイスをふりかけたような感じもするサウンドを展開、そこに独特の音楽世界を作りだそうと入れ込んだアルバムである。
プログレッシブロックバンドのキングクリムゾン。そのベース、ボーカル、後のエイジアの主力メンバーのジョン・ウェットンと、同じく、ドラムスのビル・ブラッフォードが手を組んでキーボード奏者とギタリストを含む4人で結成されたバンドである。
1. 「イン・ザ・デッド・オブ・ナイト 」は後のグループ、エイジアを連想させるサウンドが耳に残る。
軽快なリズムとプログレッシブさ、そしてポップ感覚のロックがとっても心地よく印象に残るナンバーだ。
2.「バイ・ザ・ライト・オブ・デイ 」もエイジアを連想させるサウンドであるが、エキゾチックでプログレバラードといった感じの曲で、3.「プレスト・ヴィヴァーチェ・アンド・リプライズ」に流れを受け継ぎ、今度は、プログレッシブロックグループ“イエス”のサウンドを織り込みながら、軽快なタッチで独自性を生み出そうしたようなナンバーで、キーボードがメインとなった曲である。
もの静かで孤独な感じを連想させるナンバー、4. 「サーティー・イヤーズ 」直訳すると「30年」って事だから孤独というよりは今までの人生を回想しているかのような曲でしょうか。
そして最後の2曲、「 ネヴァーモア 」、「メンタル・メディケイション 」どちらの曲もフュージョンミュージックと言ったらいいのか
ジャズの要素が組み込まれたサウンドが印象に残る。
本来、ジャズに傾倒しているビル・ブラッフォード(ジャズのCDも出していますね)の影響なのかも知れません。
いろんな要素を含んだU.K.のアルバムであるが、本来、EL&Pの形態でそのサウンドを継承しようとしたらしく、音自体、似ている部分も多々ある作品で、プログレ、ジャズ、ポップロックのいいところを適度につまんだような音楽とそこから新しい音楽を生み出そうと試行錯誤していることをうかがわせるアルバムである。
テーマ:'70年から'80年の洋楽 - ジャンル:音楽