「君こそすべて 」が大ヒットした1984年リリース、シカゴの17枚目のアルバム
『シカゴ17』
ブラスロックの先駆けを突っ走ってきたシカゴ。前作のアルバム「ラブ・ミー・トゥモロウ」(シカゴ16)からの大人の落ち着いた聴かせるロックに活路を見出してきたシカゴ。
このアルバムから「君こそすべて 」からうかがえるように心に響くとてもスケール大きさをうかがわせ、なお且つ聴きやすいメロディが印象的な曲を提供しているアルバムである。
3.「忘れ得ぬ君に 」はそれこそシカゴお得意のラブソングに仕上がっており、ピーター・セテラとビル・チャンプリン(Vo.,Key)の歌声がとても耳に残るサウンドになっている。
また、ライオネル・リッチー、ダニー・オズモンドなど多彩なゲストも参加しており、シカゴの一つの大きな山となっている作品でもある。
いまだに携帯電話を持っていない自分であるが、今は、リアルタイムに本人と直接話しが出来るなんて、昔に比べたら夢みたいだな。
まぁ、いまさらながら感心してもしょうがないけど、会いたくても会えない、そんな思いを経験するのは人生で何回あるんだろう。
そんな時は仕方がないから酒でも呑んで気を紛らわすってこともあったっけ。しかし呑めば呑むほどセンチメンタルな気分になってくる。
でもそんな気持ちはそのときしか味わえない貴重な経験だったかも知れない。
それに輪をかけて聴いてしまった曲がピーター・セテラ(元シカゴ)とシェールのデュエット曲「アフター・オール」(After All) 。
〔1989年映画「ワン・モア・タイム」のエンディング曲〕
せつないラブバラード曲で、甘く語りかけるようなピーターの歌声と力強く?歌うシェールとの絶妙なバランスのとれた歌声とサウンドがさらに涙を誘ったものだ。
ピーター・セテラの大人の魅力あふれる声はソロとしての魅力もさることながら、エイミー・グラントとのデュエット曲で1986年に全米No.1になった「ネクスト・タイム・アイ・フォール」でもその持ち味がいっそう引き立っており、デュエットも似合う数少ないボーカリストではないだろうか。
歴史の長いバンドといえば、ストーンズを思い浮かべるがこのシカゴも長い歴史を誇るバンドでブラスロックのジャンルを築きあげてきた大御所である。
1969年リリースのファーストアルバム
『シカゴの軌跡』
デビュー作としては異例のレコード2枚組みであり、当時はまだ、シカゴ・トランシット・オーソリティーと名乗っていたんですね。(2枚目からはシカゴ)
なんといってもこのアルバムからの代表曲といえば
4.「 クエスチョンズ67/68 」であろる。
元気いっぱいで非常にテンポのいい、また、ブラスロックというジャンルのこの曲を聴いたときは衝撃的だった。
まったくなじみのない音楽だっただけに強く印象に残っている曲でもある。リズム、サウンドの心地よい響きが懐かしさだけではなく、いまでも色あせないスケールの大きさを感じさせる曲ではないかと思っている。
それと、「1968年8月29日シカゴ、民主党大会」、「流血の日」、「開放」など政治色の濃いテーマが設定されており何か斬新というかこういう音楽もあるんだと感心した記憶があります。
このアルバムからシカゴの長い道のりが始まったんだな~と思うとなにか自分の年も感じてしまう(いつになく弱気?)このごろでした。(笑)
今日のおすすめ洋楽は
Hard to Say I'm Sorry/Get Away(素直になれなくて)がヒットした
1982年リリースのシカゴの『シカゴ16
ブラスロックの王道を歩んできたシカゴだが、いまひとつこのアルバムが出るまではあまり好んで聴くほうではなかったが、このアルバムから新規一転、若干方向性を変えブラスが控えめでポップロックっぽいサウンドでシカゴファンならずとも聴きやすくなじみやすいアルバムです。
でも、やはりこのグループはHard to Say I'm Sorry/Get Away(素直になれなくて)のようにラブバラードは天下一品のものをもっています。
ピアノとボーカルの出だしからずんずんひっぱり、ダニーのドラムスでつかんでしまう展開でいつ聴いても心にしみるいい曲です。
アルバム全体的に新たなファンを獲得しようとしているような、だれがきいても納得するサウンドでシカゴになじみのうすい方でもおすすめです。