1974年リリース、クラフト・ワークの出世作 「アウトバーン」
この作品の前に3枚のアルバムを出しているが、2人から4人編成となりこの「アウトバーン」から実質、クラフト・ワークの始まったといってもいいアルバムである。
アルバムタイトルである「アウトバーン」はまさにテクノ・ポップの原点といえるナンバーで、車に乗り込みエンジンをかけクラクションを鳴らしてからからはじまる。
サウンドはあくまでもおだやかで、アウトバーンをむやみに飛ばして走るという緊張感のあるイメージではなく、心地よく回りの景色を楽しみながらドライブをしているような曲である。22分44秒とやや長いのがちょっと気になるところであるが、きれいなサウンドが中心で違和感のない気分よくドライブをしている感じである。
2.「大彗星(鼓動)」 はやはり宇宙をイメージして作られた無機質的な作品でプログレががった演奏を披露している。 続いて3. 大彗星(軌道) はうって変わって明るいイメージになっていて、映画『2001年宇宙の旅』のサウンドトラックの曲調に似たサウンドであるが、軽快でなごみ系の作品。
4. 「深夜そして姿なき足跡 」 日本語タイトルどおり暗い夜道を無機質な場所を一人で歩いているイメージの曲であり、5. 「朝の散歩」はその暗い夜道からだんだん明るくなって朝を迎えたというようなストーリー的なナンバーである。
テクノサウンドにポップ性を吹き込んでいやみにならない音楽作りで聴きやすく軽いタッチで聴けるアルバムである。