
再結成についてのインタビューで「私はピンクフロイドのメンバーとして40年間近く活動してきた。それはすばらしい経験だったが、もう十分だと感じている。だからもう、ピンクフロイドとしての活動に興味はないんだ。」といっているようにグループとしての音楽活動はしないと宣言したギルモア。
ピンクフロイドのギタリストとして過去2枚のソロアルバムを出し、尚且つピンクフロイドとしてももてる力を十分に発揮してきたデヴィッド・ギルモア
ピンクフロイドとしてアルバムを出してほしかったという思い。ソロでもいいからフロイドらしい音源を早くだしてほしいという思いがあった。中毒症状とはいわないが、この新作がでると聞いた時、ホッとしたという気持ちだ。どんなサウンドを聴かせてくれるんだろう。
インストルメンタルナンバーの最初の曲「キャッスルロラインズ」
やはり、ピンクフロイド時代からの幻想的雰囲気からはじまる曲で実にいい。そして後半のギルモアの泣きのギターがその雰囲気をさらに盛り上げている。
そのギターソロが2曲目の「オン・アン・アイランド」に続いている。この曲は情緒たっぷりに聞かせてくれるスローなナンバーでゲストであるリチャード・ライトのハモンドオルガンが幻想的な雰囲気をだしている。
またブルースの要素もある作品で、家族、仲間と無人島(かつては人が住んでいた島だそうです。)で過ごしたこと歌ったらしく、ゆったりとした時間が過ぎていく感じとその時の友人が亡くなっている思いを歌った曲で、ここでもギルモアの泣きのギターが心をゆさぶってくれます。そして、バックボーカルとしてCS&ナッシュのデヴィッド・クロスビー、グラハム・ナッシュの名前があり、ボーカルの厚みを感じさせてくれます。
3曲目のブルーはリチャード・ライトもボーカルに参加している作品で、悲壮感が漂うたんたんとした静かな曲で、海を見ながら思いをめぐらせたようなサウンドである。
絵本のようになっているブックレットはそれぞれの曲に対してのイメージなのだろうか何かを語りかけるというよりは感じとってくださいというイラストと写真が詰め込まれている。
ギルモアの音楽性はピンクフロイドのなかで培ってきたすばらしい感性と本来の自分自身がもっている音楽センスがほかのミュージシャンにはないプログレッシブで情緒たっぷりな音楽を作り出しているのでしょう。
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